1.前回頒布資料について(企画#21012)


近衛秀麿前会長の没後30周年記念アルバムとして2CDを刊行いたします。
頒布資料発送は、当初の予定からやや遅れて、2004年(平成16年)2月20日頃の予定です。
前回は頒布(2CD)・斡旋(次項1CD)の両資料を一括としますので3CDで会費は6,800円でした。


日本フルトヴェングラー協会CD WFJ-25〜6 「フルトヴェングラー・イン・ジャパン」(2CD)

CD番号 曲 目 録 音 日 備 考
WFJ-25 近衛秀麿、フルトヴェングラーを語る
WFJ-26 ブラームス:交響曲第1番 1952年2月8日 1959年NHK放送のアナウンス付き

ブラームス:交響曲第1番は1952年2月8日のフルトヴェングラーが
重病で倒れる4ヵ月前のライヴで、 NHK放送時から驚天動地の迫力
で伝説となった名演です。 その後DGより1952年2月10日の録音が
公式発売となりましたが、これはその後オリジナルと銘打って2月8日
のテープで補修する等混成ですが、 NHK放送は全曲2月8日のオリ
ジナルであり、アナウンス無しのCD(ヴェネチア V-1001)はフ
ランス協会でDG録音との相違を鑑定し、 斡旋頒布しています。





2.前回斡旋資料について(企画#21012)「1954年バイロイトの第9」


米国 Music & Arts (M&A) CD-1127 (1CD) を斡旋いたします。

CD番号 曲 目 演 奏 者 録 音 日
CD-1127 ベートーヴェン:交響曲第9番 ブローウェンスティーン(ソプラノ)、マラニウク(アルト)
ヴィントガッセン(テノール)、ウェーバー(バス)
バイロイト祝祭管弦楽団、同合唱団
1954年8月9日

(注) 前日(1954年8月8日)のリハーサルは付きません。


この前回斡旋資料(#21012)は、メーカーの米M&A社の原盤事故のため約2週間遅れて到着いたしました
ので直ちに順次発送を開始して、世界の一般市販に1〜2ヶ月ほど先立ち(会報第60号第7頁)お届けする
ことになりました。引続き、この演奏の前日(1954年8月8日)のリハーサルのCD化を計画中です。
さて、大変お待たせいたしました「バイロイトのもう一つ第九」は私的保管のテープで、ヒスやワウ・
フラッターが己むを得ないのですが、盤などからの再収録ではないオリジリティが認められます。
またCD現品は、工場直送の都合でキャラメル包装ではなく、ワン・タッチ・パッケージとなっております。





3.フランス協会のCD頒布計画


巨匠の1943年シーズン、ベルリン・フィル定期の初タクト(10月31日、11月3日)
2曲をサミ・アブラ氏(会報第60号18頁)が新たにマスタリングしました。

CD番号 曲 目 演 奏 者 録 音 日
SWF 941R
(1CD)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 コンラード・ハンゼン(p.)、ベルリン・フィル 1943年10月31日
ベートーヴェン:交響曲第7番 ベルリン・フィル 1943年11月3日

フランス協会は、このCDを快心のリバイバルと確信していますので、
10年前の旧版 SWF 941が、傑作「パリのフルトヴェングラー」(SWF 942〜3)の陰に
当時かくれていただけに、クローズアップさせたいものです。




4.フルトヴェングラー没後「50周年」記念企画について(企画#21013)


日本フルトヴェングラー協会は、2004年を迎えて先ず関係先の協力を得て「特別会費」による資料頒布を行う計画で次号会報(第62号)にて御案内する予定ですが、骨子は次の頒布資料計4CDで会費 5,000円です。アバウトで50ユーロとか50ドルの感覚です。

【1】SWF 941R (1CD) 前項の内容で邦訳カード付です。


【2】WFJ-27〜9 (3CD) これは米M&A社の2004年新譜「ドン・ジョバンニ全曲」3CD(CD-1129)を音質最優秀と評価して日本仕様を施し鑑賞の便を図り頒布資料とする計画です。


CD番号 曲 目 演 奏 者 録 音 日
WFJ-27〜9
(3CD)
モーツァルト:「ドン・ジョバンニ」全曲 シェピ(バス)、シュワルツコップ(ソプラノ)、
ウィーン・フィル、合唱団
1953年8月5日

このザルツブルグ音楽祭における巨匠による「ドン・ジョバンニ」の収録については、かねてより
1954年(EMIほか)と1953年(今回のM&A)の間に、ソースの流用の点をはじめ種々
の疑義の存在が、いわば公認されております。この種の解明すべき問題としては、略称でベートー
ヴェン第4(1943年6月)、同第9(会報第59号第1頁)、ブラームス第1(同60号6頁)、
ブルックナー第8(1949年3月)、マタイ受難曲(1954年4月)の各複数ソース間に介在しており、
これらは演奏日が隣接しています。ところが「ドン・ジョバンニ」だけは両年に跨がった問題なので、
是非共、この新年の「資料」を基準にチェックを開始したいものです。特に今回の1953年版は、
巨匠の他の収録(1950、1954および同年映画)に比べて、ひと際高い評価(ジョン・アードイン氏ほか)
が与えられているので、中心に据えてよいと思います。



なお、50周年記念の「フルトヴェングラーの軌跡を訪ねるドイツ・スイスの旅」(会報第58号42頁)は、
「仮申込」して下さった会員の方が最低催行人数に達しなかったので中止することといたしました。